9101.T 日本郵船株式会社
さて個別銘柄分析 記念すべき第1回は私が初めて買った個別銘柄である日本郵船株式会社(9101T)で行きましょう。
2020年7月21日に1440円で約定してから現在21年5月28日終値4500円となています。
日足チャートを下に載せます。
日本郵船 日足チャート
2021年に入ってからきれいな上昇トレンドを作っています。きれいにトレンドラインで反発し上値を切り上げる展開です。
①ファンダメンタルズ分析
PER:5.49
PBR:1.22
1株あたり配当:200円
配当利回り:4.4%
2021年5月10日に2021年3月期の決算を発表いたしました。
前期比売上高△3.6%となっておりますが経常利益は215,336百万円(前期比で384%)と大幅増益となっています。前期40円の配当を大幅増配し200円となっています。また来期配当予想も中間100円期末100円の年間配当200円を維持となっています。
2022年3月期経常利益は140,000百万円(前年比△35%) 予想となっています。
少し弱気予想です。
個人的には今期も上方修正が入るのではないかと考えています。
理由としては海運市況の上振れ、為替レートの2つです。
海運市況としてはよく参照されるのがバルチック海運指数です。
上のチャートがバルチック海運指数の5年間の推移ですが上昇基調です。コロナ禍からの経済の急回復により物流が活発になり海運が追い付いていないため運賃が上がっている傾向が見えます。ただしバルチック海運指数はドライカーゴの不定期船の運賃なので定期船のコンテナ船や自動車輸送などが多い日本郵船の売上には完全に直結はしないのですが参考にはなるかと思います。
次に為替レートですが来期予想のベースとなる為替レートは105円/US$ となっています。現在ドル円レートは110円近くとかなり円安方向に振れているのでこれも郵船にとっては有利な状況となります。
ドル円のチャートを見てみます。
まずドル円の月足チャートです。
月足レベルでは反発して落ちてきそうに見えます。
こちらはドル円の週足のチャートです。
年始から大きく値を上げ一気に110円レベルまで上がり3月末に反落し108円台が底堅くまた上に上がっている状況です。110円台では心理的な節目でもあり売り圧力は強くなると思いますが週足レベルで見るとまだすぐに105円を切るレベルには見えません。
ただしやはり現在はマーケットの注目はFRBのテーパリングにありFRBの利上げは近いうちに行われると思う。利上げが実際に起こるのが来年初めとしてもその前にマーケットはある程度利上げを織り込むことが想定されるので105円を大きく割る水準までドル円が下落する可能性はあまり高くはないと思う。
②テクニカル分析
再度日本郵船の日足チャートを載せる。
きれいにトレンドラインで反発し上に向かっている。
一つ注目している点は
上のチャートでMACDに引いているラインを見るとダイバージェンスを起こしている。また上値の切り上げ方も弱くなってきているため買い圧力がだんだん売り圧力に負けてきているように見える。
またMACDも下降トレンドを示しているため今からは入れない水準に見える。
③総合的に考察
個人的にはこの銘柄はまだ割安水準に見える。ファンダメンタルズ的にはまだまだ上値を狙うことができるように思う、とても良い銘柄だと考える。配当利回りも4.4%と比較的高く今期予想も割と保守的な予想を出しているように見えるので上方修正を重ね前期のような大幅な上方修正もあり得ないことではないように思う。
しかし短期的にみるとテクニカルでは下降トレンド入りしそうな気配があるため、個人的な戦略としてはこのままトレンドラインを割り込むようなら利食い。ファンダメンタルズ的に上げと思っているので割り込んでも空売りは入れません。
MACDが再度上昇トレンド入りしバルチック下院指数が現在数日調整しているので再度上抜けるような展開になるようなら再度INできる場所を探す という戦略になりそうです。
この銘柄は個人的に好きなので常に確認しているので、また状況が変わったら分析したいと思います。