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通貨の特徴⑦ 英ポンド編

こんばんは、今回は通貨の特徴7回目として、イギリスで使われるポンドについてお話ししたいと思います。

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ポンドの特徴

ポンドはイギリスで主に用いられる通貨であり、通貨コードはGBPであらわされます。

ポンドの特徴は何といってもボラティリティの高さです。値動きが大きいのでFXでは大きく利益を狙うことができますが、また逆も然りで損失も大きくなります。

イギリスは主要産業が金融であり為替市場の取引量は世界トップです。米ドルが基軸通貨となる前は英ポンドが世界の基軸通貨として機能していました。

またイギリスには油田があるので原油価格とポンドが相関して動くことがままあります。

ポンドはボラティリティが高いため、ハイリスク・ハイリターンを好む投資家に人気の通貨のため、短期売買が行われやすいのが特徴です。一時的にとても激しい値動きをすることもよくあります。

またイギリスは規模の大きい金融機関が多くロンドンがテロの対象となることが多いのでテロが起こるともちろんポンドの値動きも大きくなります。

ポンドを取引するうえで特に注目しておきたい経済指標は、

①BoE政策金利

②失業率

③GDP

などがあります。また前半でもお話しした通り、原油価格にも相関関係があるので原油価格も注目しておきたいポイントになるでしょう。

またポンドというと記憶に新しい2016年のイギリスEU離脱の出来事を思い出す方も多いのではないでしょうか。市場はみな国民投票でEU残留派が勝利すると思っていたのですが、それとは裏腹にEU離脱派の勝利によりポンドの価格は急落 GBP/USDで1.5前後から一気に1.34前後まで急落しました。

また金融界におけるポンドの話はもう1つ有名な話があり、ポンド危機という出来事があります。

ポンド危機は1992年9月16日に起こりました。水曜日だったので、ブラックウェンズデーと呼ばれることもあります。

このポンド危機の背景として1979年から欧州通貨制度という制度があった。

この欧州通貨制度の中にヨーロッパ共同体の加盟国間の為替相場の足並みをそろえるための制度があり、為替変動により相場が大きく動きそうになると各国の中央銀行などが利上げなど介入を行い変動幅を抑える、という制度になっていました。そしてイギリスがこの欧州通貨制度に参加したころドイツではインフレが起こっておりドイツとしては利上げを進めインフレを回避したい、イギリスでは経済が低迷しており利下げを行っていたがギリギリのところでこれ以上利下げしないよう踏みとどまっていた状態でした。ただしこの時の金利は、ドイツが8%前後で推移していたのに対し、これ以上利下げをしないととどまっていたイギリスの金利は10%でした。なので経済が低迷しているのに英国のほうが金利が高く、さらに利下げをこれ以上しないよう踏みとどまっていることでポンドは過大評価されておりこれ以上ドイツのマルクとの相場の変動幅を一定の範囲内に収めるのは厳しいであろうと考えたジョージ・ソロスはそこに目を付けます。

英国側は金利の引き下げはしないでポンド買い・マルク売りを行い変動幅を一定に保つための介入を行っていました。

ソロスがポンド売り・マルク買いで勝負に出ると欧州通貨制度で定める変動幅の下限近くまでポンドが下落し、英国はそれに対抗しポンドを買い支えながら政策金利を10%から12%へさらに同日中に15%へ1日2回の利上げを余儀なくされました。

それでもポンド売りは止まず、結局英国は欧州通貨制度から脱退し英国が投資家たちに負けたという出来事がありました。これにより現在は為替変動は自由に起こるようになりました。

今回はポンドについてお話ししました。いかがでしたか?

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